【賃貸OK】スッキリ大容量、横幅いっぱいの壁面収納棚をDIY
物置だった部屋を、小学生になった子供用に改造するプロジェクトの第2記事目。
前回は、ドアや幅木など部屋の焦げ茶の部分を白で塗って、インテリア的にニュートラルな状態にしました。部屋としてダサい要素が消えて、カッコ良くなりました。
前回の記事>ダサい部屋は白ペンキで塗りたくれ!!とっておきのインテリア整い術
そして、今回は以下のイメージ内の、デスクの上部にある壁の横幅いっぱいに広がる壁面収納を作っていきたいと思います。
では、初めて行きましょう!!
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YouTubeにもアップしているので、動画で見たい方はこちらでどうぞ。
目次
- 1 まずは棚板(ラバーウッド集成材)を買ってきました
- 2 どうやってデカ重い棚板を壁に取り付ける?壁面収納を実現する4つの方法・選択肢
- 3 STAND BARの使い方を知る
- 4 ピン穴跡の簡単な消し方
- 5 STAND BAR取り付けの位置出し
- 6 棚を取り付ける壁にSTAND BARのパーツを取り付ける
- 7 耐荷重が本230冊分いける話
- 8 棚受け金具を取り付ける
- 9 最後に棚板を乗せて固定していくゾ!
- 10 賃貸でもできるスッキリ見た目な壁面収納が完成
- 11 モノを収納してみた
- 12 A4サイズも入る250×350mmのススメ
- 13 棚づくりで使った工具・資材まとめ
- 14 次回はデスク配置部分の壁を「心理的に集中できるブルー」でペイントします
まずは棚板(ラバーウッド集成材)を買ってきました
まずは棚板の調達だっ!という事で木材を買いに行っていきました。ホームセンターで調達したのがこちら。
ラバーウッド(文字通りゴムの木)の集成材です。
僕の行ったホームセンターには、パイン材とラバーウッド材の2種類があったのですが、ラバーウッド材の木目の方が好みだったのでこちらを選びました。良くないですか?
奥行きがデカすぎる棚板を縦カットする
この棚板、ホームセンターでは4mの板として売られていました。そのまま持ち帰る手段も無いし、持ち帰っても入らないのでもちろんカットして送ってもらう事に。笑
ホームセンターのカット機器は2400mmまでらしい
本当は以下の様に、500mmの奥行きを半分の250mmで縦にカットして2段分の棚板として持ち帰りたかったんですよね…
しかし「カット装置が2400mmまでしか対応してません。すみません。」との事。
2600mmある板はマシンの守備範囲外!コレばかりは仕方ないので、持ち帰って自分で半分に縦カットすることにしました。
長い寸法を縦カットするのに便利な「スライド型丸のこ定規」
大工でも職人でもない我らが、長い寸法を狂いなく縦引きするときの救世主がいます。その名も「TスライドⅡ」
精密に板をカットする権利を得ることができる道具です。
これを丸のこのベースに空いている穴に差し込んで使っていきます。今回は250mmの長さに設定。
↓こんな感じで手前の幅広の部分を板の端に当てスライドさせながら丸のこでカットしていきます。
ヴィィーーーン!!
\パカッ/
さすがのTスライドⅡの実力。何という事でしょう、見事に匠の技を再現することができました。
最後に一手間。切り口の角は鋭いので、ヤスリを掛けてあげるとほんの少し丸まります。見た目も手触りもマイルドになり、細部ですがクオリティアップに繋がります。
どうやってデカ重い棚板を壁に取り付ける?壁面収納を実現する4つの方法・選択肢
さて用意できた棚板でどうやって壁面収納を作っていくかですが、方法はいくつか存在します。
ここでDIYで実現するのに現実的な方法4つをピックアップして紹介します。
1.【持ち家のみ可能】壁に直接ビスを打ち込む
一つ目は持ち家でしか出来ない方法ですが、単純に壁にビスを打ち込む方法です。余計なものが無いので非常に見た目がスッキリするのが特徴。
壁の中の下地木材を捉えて棚受け金具を取り付けます。詳しくは以前書いた「アイアンブラケットで持ち家の壁に棚(ウォールシェルフ)を取り付ける」という記事をご覧ください。
2.【賃貸でも可能】ディアウォール
二つ目からは賃貸可能な方法をご紹介。DIYではメジャーな「ディアウォール」を使う方法です。
2×4材というホームセンターならほぼ取り扱っている規格の木材にはめ込んで使います。ディアウォールのパーツの中にバネが入っていて、床から天井まで突っ張って強度を得る方式です。
上記の様な壁面いっぱいの棚を作るときは気にならないのですが、今回の様な壁の上部だけ収納棚を取り付けたいときは、2×4材の太い柱が上下に貫いてしまうので見た目が野暮ったくなるのが難点です。
ディアウォールを使ったDIYの記事
3【賃貸でも可能】ラブリコ
「ラブリコ」もディアウォールと同じで、床から天井まで2×4材を突っ張って壁の前に柱を作るタイプの道具です。
こちらも縦に貫く柱がドーンと来てしまうため、使い所によっては野暮ったくなってしまいます。僕は建てた2×4材の前面にベニヤ板や有孔ボードを貼って、新しい壁を作ってしまうという手をディアウォールと共に良く使います。
「自由にできる新しい壁作る」という使い方が一番の真骨頂かなと思っています。
4【賃貸でも可能】STAND BAR
最後にアイワ金属から発売されている「STAND BAR」です。
こちらは前のラブリコ・ディアウォールと違って、石膏ボードの壁に細いピンを刺して支える方式です。
そのため以下の様に、床から天井まで柱を突っ張る必要がなく、非常にスッキリ見せてくれます。
よって今回のように壁に浮いた棚を作りたい場合はインテリア的に最適!しかも1セット70kgまでと耐荷重性能も”賃貸の壁に壁面収納を作れる系ツール”の中では優秀です。
という事で、現場復帰可能な中で一番スタイリッシュにできそうな、STAND BARを使って壁面収納を作っていく事に決めました。
アイワ金属さんの「instagram」や「YouTube」アカウントにいろんな作例が上がってます。
STAND BARの使い方を知る
初めてSTAND BARを使うので棚作りの前に練習がてら、適当な壁で試してみる事にしました。
STEP1:まずはT型のパーツを板に取り付け
2つあるパーツのうちT字型の方を電動ドライバーを使って板に取り付けます。ビスは付属してました。
STEP2:対になるパーツをはめ込む
もう一つのパーツを先ほど付けたT字のパーツに装着します。
このとき、マーカーというパーツも一緒に取り付けるんですが、そうすると一部トゲが出た状態になります。
STEP3:取り付け位置を出す為にマーカーを壁に押し付ける
この状態で取り付けたい位置に押し付けます。
このとき、水平器などで垂直を取りながら押しつけなければ、後々棚が傾いてしまう様です。僕はデジタル水平器を使ってますが、アナログ式のものでも全然OK!
水平が確かめられたら押しつけます。
しっかり押しつけたら壁から離しました。
そうすると、良く見なきゃ分からないぐらいの小さい穴が開きます。この穴を目印として本番の取り付けをします。
STEP4:マーカーで付いた穴を目印にピンで壁にパーツを固定
板からパーツを分離して、付属のピンで壁に取り付けていきます。下側の穴をさっきできたマーカーの印に合わせるみたい。
石膏ボードピンで固定しました!
STEP5:最後に板側とドッキング
壁にパーツが固定できたら、最後に再びドッキングしていきます。
取り付け後かなり体重を掛けてみたんですが…すごく頑丈です!
見た目もこの通りスッキリしてますよね。このサイズだと表札っぽさ有りますが。笑
工夫次第でいろんな使い方ができそうな雰囲気ですね。
ピン穴跡の簡単な消し方
さて、試しで付けたのでSTAND BARを外します。
そうすると。あれあれ?ピン穴が空いちゃいましたね。
画鋲ぐらいの小さい穴
実はこれめちゃめちゃ簡単に消える裏技が有ります。今回はこの記事を見てる人だけに特別に秘技を伝授します。
その名も「ティッシュ詰め製法」
小さくちぎったティッシュを爪楊枝で詰め込みましょう。
そうすると。何という事でしょう、下の穴が消えました!!!
全部詰め込むとこの通り。マジでどこだか分かりません。
これを知っておくだけで、賃貸の壁に画鋲やピンを刺すハードルが激下がりします。
さらに詳しいことは以下の記事に書いたので、気になる方はチェックしてみてください。
参考記事:壁に空けた画鋲やタッカーの穴をすぐに補修できる簡単な方法
STAND BAR取り付けの位置出し
STAND BARの使い方が分かったので、実際に使う木材に取り付けて行きます!
メーカーさんは1×4材の使用を推奨してますが、今回は棚板の余りが出たので1×4材と同じサイズに切り出して使いました。ウッドショックで木材高いですからね。。資源は大切に。
取り付け位置に事前にしっかり印を付けておきます。地味ですが棚が傾いたり・棚受け金具と干渉しない為に重要な作業です。
先ほどと同じ様にパーツを取り付けて行きましょう。このパーツも傾かない様に引いた線に沿って固定します。
この通り、1本に3つ取り付けました。2つより3つの方が耐荷重性能が高くなります。
これを棚を支える5つ分作りました。
棚を取り付ける壁にSTAND BARのパーツを取り付ける
試しでやった様に壁側にもSTAND BARのパーツを取り付けて行きましょう!
と言うものの、この広い壁で位置や高さをどうやって5本分合わせて行くか‥難しい問題です。
そこで今回取った方法は、家に余っていた合板をカットして、その板の高さを基準にするというもの。
カット合板の上端に、STAND BARを取り付けた柱の下端が来る計算です。
↓こんな感じで床に付けた状態で壁に当て、上端に鉛筆で印(線)を付けました。
横の距離はレーザー距離計で測って、5本の柱が均等な間隔に来るように位置だししています。
今付けた線を下端に合わせて、STAND BARを取り付けた柱を壁に押し付けました。※この時も水平器で垂直を忘れずに!
マーカーの穴を頼りにパーツを取り付ける。※この時も水平器で垂直を忘れずに!
取り付けたパーツ同士をドッキングすると。
5本分取り付け完了!!なんかこの時点でカッコいい。
耐荷重が本230冊分いける話
1本に3パーツ取り付けたSTAND BARは2本を1セットとして70kgまでに耐荷重を誇ります。これは他の「賃貸に壁面収納を作る系ツール」と比べてもかなり優秀な数値です。
今回は大型棚という事で2.5セット使うので。単純計算で[ 70kg + 70kg + 35kg = 175kg ]になりますよね。
ただ、心配だったのでメーカーさんに問い合わせたところ、「単純に耐荷重が足し算される訳ではありません。しかし、それだけ取り付ければかなり耐えられますね。」とのお返事でした。笑
よって、個人的には無理せず150kgぐらいなら耐えられるじゃないかと思います。
この150kgには棚板の数値も考慮に入れなけれなならない為、参考に棚板の重量も測ってみることに。
その結果こんな数値になりました。
- 棚板×2枚で16.9kg
- STAND BARを取り付けた柱×5枚で3.8kg
よって、棚自体の重量は約21kgとなります。
想定する耐荷重が150kgだとすると、実際に棚に乗せられる物の重量は[ 150kg-21kg =129kg ]という事になります。
また、本(大型雑誌)5冊の重量を測ってみた所2.8kgだったので、1冊あたり0.56kgとすると。
収納できる本(大型雑誌)の数は、なんと230冊という計算になります…!!これはシンプルにすごい数値ですね。
棚受け金具を取り付ける
話を戻して、棚板を取り付ける為の「棚受け金具」を取り付けていきます。
使ったのは「SPF BRACKET」という棚受け金具。この金具、裏と横からビス止めするため表からはスッキリ見えるのがポイント。
横からのビス打ちは木材の細い部分に打ち込む為、木材が割れないようにドリルビットで下穴を開けてからビスを打ち込みます。
裏側も打ち込んで、1段目は完了。
2段目も同じ様に取り付けます。
棚板が取り付けられたら、またまた壁のパーツに引っ掛けて最後の準備完了です。
最後に棚板を乗せて固定していくゾ!
ついに最後の作業!部屋幅いっぱいの長い棚板を乗せていきます!
棚板は部屋の横幅より15mm短くしただけなので、壁に擦らないように細心の注意をしながらゆっくりゆっくり乗せました。
ここもしっかり下穴を開けてからビスで固定。
付属のビスの頭もしっかり白くて細かい統一が嬉しいところです。
上段が取り付け終わったら、下段も乗せていきます。
賃貸でもできるスッキリ見た目な壁面収納が完成
出来上がったウォールシェルフがこちら!作り付け家具みたいでカッコ良くないですか!?
自分ではかなり気に入ってます。
1日たらずで組めたのにこの完成度よ…。綺麗です。
視点を引いて部屋全体で見るとこんな感じ。
2×4材が縦に貫く突っ張り壁面棚と比べると、やっぱり縦の柱がスッキリしているのが今回スッキリ見える最大のポイントになっていると思います。
ちなみに息子(30kgぐらい)がぶら下がっても余裕でした。笑
棚板の傾きも確認。0.3°は水平です。(全く問題にならない数値です)
モノを収納してみた
せっかくなので実際にモノも収納してみました。子供部屋の改造は続くので”とりあえず”です。
うーん、良い(語彙力
収納物によってSTAND BARを取り付けた柱がより見えなくなって、作り付け家具感が増しました。宙に浮いているようなスッキリ感があります。
A4サイズも入る250×350mmのススメ
今回は棚板の奥行き、そして1段目と2段目の棚間隔も計算して作りました。
棚の奥行きは250mmにする事で大きめの本にも対応します。
棚間サイズは高さ350mmに設定。要所にありがちな大きいサイズも入ります。うちの本でこれ以上のサイズの本はありません。
A4ファイルもOK
A4封筒も完璧に収納できます。
今回の棚に限らず奥行き250mm×高さ350mmにすれば大抵の本や書類に対応できるので、このサイズはDIYする時におすすめです!
という事で、収納力もあり見た目も良い壁面収納ができたと思います。
棚づくりで使った工具・資材まとめ
・STAND BAR 6
公式ショップ:https://athome.base.shop/categories/2899948
・SPF BRACKET Long(棚受け金具)
公式ショップ:https://athome.base.shop/categories/2899948
・インパクトドライバー
・ドリルビット2mm
・レーザー距離計
・デジタル水平器
・丸ノコ
・スライド式丸ノコガイド定規
次回はデスク配置部分の壁を「心理的に集中できるブルー」でペイントします
次は今回作った棚の下の壁をブルーにペイントしていきます。
この場所にはデスクを配置する予定なんですが、集中ゾーンとして部屋の役割を分かりやすくゾーニングするためのペイントです。
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