フローリングの代わりの床板としてOSB合板を貼ってみる

戸建て物件の床をフローリング板ではなくOSB合板で貼ってみる試みをしてみました。

この一軒家は住む場所ではなく、教育関係のイベントを開く場所として土足で入る部屋。ラボの様な場所にしたいとの事で、普通のフローリングではなくラフな合板を選択しました。

この記事では、DIYで合板を貼るときの手順と様子。そして貼り終えた後の雰囲気を主に書き残しておきます。

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OSB合板について簡単に紹介すると

細かい木片を接着剤で固めて作られたボードです。強度もあります。

木材としてそのまま流通させにくい間伐材などの細い木でもOSB合板になら有効活用できます。資源の活用という面では環境にも優しい材なんです。

OSB合板 厚さ9mmx巾約908mmx長さ1815mm 10.5kgサンダー加工なしDIY 木材 木質ボード 構造用パネル 下地材 壁 インテリア インダストリアル 陳列 壁板 おしゃれ

床を合板で貼るとメリット。フローリングよりコストが1/7も安く済む

ラボっぽい雰囲気にしたいとのことで、最初は足場板を床材として使うことを考えていました。その名の通り以下の様な建築現場で足場を組むときに使われた板です。

足場板は雰囲気としては申し分なくカッコいいんですよ。以前、床に足場板を貼った以下の記事を見てもらえればそのクールさが伝わると思います。

関連記事:【賃貸DIY】マンションの床に傷を付けずに足場板を貼る

他にも床材の選択肢としては、DIYでは定番のどこにでも売っている『SPF材』か、コストが安く表面の処理もラフな『杉の野地板』も候補に上がっていました。SPF材と野地板を床板に使うことの考察は以前書いた以下の記事を見て欲しいのですが、これらもとにかくコストが安い。

関連記事:低コストの無垢床材はないのか?SPF材をフローリングとして使う事について考察する。

通常使われるフローリングは材によって価格はピンキリですが、例えば無垢のフローリングの安い部類でも1㎡あたり5000円ぐらいします。最初に候補に上がっていた足場板もだいたい同じ相場です。

それに対して、今回使うことにしたOSB合板は1㎡あたり約750円ぐらいのコスト。無垢フローリングの1/7ぐらいの価格で収まります。

6畳が約10㎡と言われてますから、単純に6畳の部屋の床が7500円でできあがる。これヤバくないですか?コストパフォーマンス最強過ぎる。

見た目もカッコいいし、仕上げたい部屋の雰囲気やテイストにさえマッチしていれば良い選択肢だと僕は思います。

という事で、ラボっぽい雰囲気ともバッチリ合いコストも安いOSBを使うことになりました。

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もともとはカーペットだった部屋を合板の床にする

OSB合板を貼る部屋はもとはカーペットを貼ってあった以下の部屋。かなり古い家でしばらく放置されていたようで天井・壁・床どこを見てもシミだらけ。築50年ぐらいだったかな。

まずはこのカーペットを壁際からバールで引っ掛けてべりべりっと剥がします。すると下地の合板が出てきました。

カーペットの下にあったホコリの量がすごい。とりあえず掃除。。。

部屋の端からOSB合板を敷き詰めていく

唐突に部屋の雰囲気が変わっちゃってますが同じ部屋です。天井を抜いたり全体を白く塗ったりとリノベーションを進めて変貌を遂げてきたこの部屋の床にOSB合板を敷いていきます。

広さは4m×4mの約16㎡ぐらいなので、1820mm×910mm=1.65㎡の合板をちょっと余分な12枚買ってきました。ちなみに16㎡/1.65㎡=10枚必要と出ますが切り損ねや最後の方で小さい破片ばかりにならないようにの2枚余裕をみています。

必要な部分は切り込みを入れる

1枚目を敷こうとすると、いきなりガスの栓(?)みたいなのが床から出ているのでこの部分を切り抜いきます。

穴の位置と大きさを測って…

インパクトドライバードリルビットを装着し穴を空けてから、その穴にジグソーの刃を入れて四角くカット。

無事ガス栓の部分だけくり抜けました。

ビスと接着剤で合板を留めていく

まずフローリング用のウレタンボンドをにゅるにゅると置きます。

使ってるのは、いつもフローリングを貼るときに使う弾性力のあるウレタン系接着剤。よく使われる黄色い木工用ボンドとは違い、乾く時に水分の蒸発を伴わない上に湿度による木材の伸縮にも柔軟に対応してくれるので床板を貼るのに適しています。

床を張ると言っても、根太ボンドを出した床にOSB合板を置いてインパクトドライバーでビスを打って固定していくだけです。とても簡単。

ビスは今回30mmの長さを使用。OSB合板が11.5mmなのでその下の合板にビスを効かせるのに30mmもあれば十分かなと。

こんな感じでボンドとビスの2つでボードを固定していきます。

ちなみに合板は湿度による伸縮が少ない部類の材料ですが、乾燥した冬に貼るなら0.2mmぐらいの隙間を作った方がいいかもしれません。今回は湿気ムンムンの夏に貼っているのでボード同士はぴっしり詰めて貼っています。

インパクトドライバーの選び方については以下の記事に詳しく書いたので買おうと思っている方はご参考に!

【参考記事】【各社比較】DIY用インパクトドライバーのおすすめと選び方

端っこはジャストサイズでカットする

当たり前の事ですが、床板を貼っていくといづれ壁に遭遇します。

空いたスペースに合板を当ててみてサイズを出すと正確で早いです。これはフローリングでも使える方法。というか実際に木材を当てて線を引くというのはDIYではよく使う方法なので覚えておいて損はないですね。

この線に沿って丸ノコでカット。

置いてみる。(以下はさっきと違う他の部分ですが…)

ジャストッ!!

ぴったりサイズにカットできたことを確認できたら、一度外して接着剤を床に塗りって再度はめ込んでビスで固定です。基本的にはこの作業の繰り返し。ボンド→ビスで固定→端まで到達したらカット→ボンド→…という作業。

合板をランダム方向に配置して空間に立体感をだしてみる

当初予定してなかった事なんですが、合板の貼る方向を縦横混ぜて貼ってみました。

というのも、幅の広い合板だけにずっと同じ方向に貼り続けているとノッペリした空間になってきたと感じたからです。

ただ横方向に貼っていくだけより変化が付いて、これはやって良かったというファインプレー!

その他、購入したOSB合板にたまたま二種類の柄(?というかチップの色の違い)があったので、これも床がのっぺりと単調にならない要素として活用しました。ひとつは以下のような、良くあるのライトブラウンのチップのみで出来たOSB合板。

もう一つは、ちょっと黒っぽいチップも入った混ざったOSB合板。こいつが数枚混ざっていてくれたお陰でちょっとだけいい感じになりました。

最終列は基本的に細い切り出しが必要

最後の列は半端なサイズのスペースに合わせて合板を切り出してやる必要がでてきます。以下のように細長く切り出したり。

最後の最後は10cm×80cmとかかなり細く切り出すことになったり、まぁ他の部分よりちょっと面倒です。ただ、しっかり測って一つずつしっかり進めればそこまで難しくはありません。

床を張る上で考慮しなければならない事の一つが『ドアが開くか』という確認事項があります。

これに関しては事前に測ってみたら合板の11.5mm厚みであれば大丈夫でした。これが20mmもある合板や板を貼っていたらこの部屋に関しては開かなくなってしまう厚みです。実際に貼る部屋のドアまでの高さは最初から考慮に入れておいた方がいいですね。

最後に、合板は水に弱いためウレタンニスを塗装する

どの合板にも言えることですが、合板は接着剤を使って作られているだけに水に弱いことがあげられます。

よってウレタンニスを塗って土足での耐水性能と防汚性能を高めてあげます。

塗装ローラーで塗ると気泡が入ってしまうので、以下のようなコテ刷毛で塗るのがおすすめ。

OSB合板の床の完成

全面貼り終えてニス塗りして土足でも入れるOSB合板の床が完成!!

ラフな印象の床なので多少隙間が空いてても全く気にならないでしょうし、一気に多くの面積を貼れるのでフローリングより圧倒的に楽でした。さらにコストも断然安い。

4m×4mの床で作業時間としては5時間ぐらい。DIY歴3ヵ月ぐらいの人がメインでやってこの所要時間という感じです。

家具が置かれると天井が高いせいでの間延びしていた空間も立体感のある部屋に仕上がってくれました。

コストはOSB合板とボンド代で15,000円ほど。この値段でこの床が出来上がるなら十分すぎますね。

針葉樹合板などの他の合板と混ぜて貼っても良い雰囲気に

参考程度に、紀尾井町にあるYahooの運営するコワーキングスペース【ロッジでは床に針葉樹合板とOSB合板の2種類がランダムに貼ってありました。結構いい雰囲気を醸し出しています。

針葉樹合板:OSB合板=7:3ぐらいの割合。針葉樹の木目がカッコいいですよね。

実際に、建築雑誌で針葉樹合板をコストの安い床材として使っているのを見たことがあるぐらいだし、合板の床という選択肢は全然あり。

今回の記事が床材に合板を使ってみようかなぁと検討している方の参考になればと思います!

和室の畳を撤去してオーク材無垢フローリングを貼ったときの記事もどうぞ

最後の一枚までは順調に貼れた

我が家に無垢フローリングを貼ったときの記事も合わせてどうぞ!自宅は和室を洋室化するために畳を撤去して床を作り無垢フローリングを貼っています。

>>DIYで無垢フローリングを張りました。経験して分かった苦戦箇所やコツを解説

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コメント一覧

  • Comments ( 8 )
  • Trackbacks ( 0 )
  1. by satc

    参考になりました!
    その後、使っているうちに削れたり、塗装が剥がれたりなど消耗はしたりしてませんか?

    • by Suke

      ありがとうございます!
      その後の使用も今のところ特に問題は出ていませんよ〜。

  2. by なべ

    こんにちは!はじめまして。2点ほどお聞きしたいのですが、、
    osb材は臭いが気になるという話もありますがその点はいかがですか?
    あと、ウレタンニスは表面の研磨なしでも塗れますか?

    • by Suke

      なべさん、初めまして!
      OSBの匂いは全く気にならなかったです!他にも以下でOSBを内装に使ったりしてますが、一緒に作ってる人含めて匂いが気になったことは無いですね。
      https://99diy.tokyo/room_in_room/

      表面研磨なしでもウレタンニスは塗れます。ただ土足ではなく素足で歩く場所なのだとしたら、研磨した方がいいかもしれません。今回は土足なので問題感じる点はなかったです。

  3. by オオヤマ

    倉庫使用で借りた物件の床のリノリウムがどうしようもなかったので、大いに参考になりました。ありがとうございました。

    • by Suke

      ご参考になったようで良かったです!
      コメント残してくださり、ありがとうございました!

  4. by qen

    コンパネで床を検索してこちらへたどり着きました。
    とても参考になりました、私も試したいです!

    床とは関係ありませんが、こちらの建物の天井・屋根はスケルトン仕様ですが~
    夏などの温度はどんな感じでしょうか。

    よろしくお願いします。

    • by Suke

      詳しくは以下の記事に書いてありますが、住居に使わないのでコストを安くしたいとのことで断熱材を入れていません。そのため夏に直射日光が当たる時間には部屋上部は結構暑くなると思います。
      https://99diy.tokyo/manai_lab/
      今回は店舗仕様で割り切ってスケルトン化していますが、断熱材を入れればまた違ってくると思います!

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