ガラス、ポリカーポネート、アクリルの違い・特徴を比較してみる。それぞれの適性を見分ける事が大事

窓ってガラスじゃなきゃダメなの?内窓やテラスの屋根にはポリカーボネートで問題ないの?

いろいろ疑問が湧いたので調べてみました。備忘録にここでまとめておきます。

この記事では透明の板という似た特性を持つガラス、アクリル、ポリカーボネートの違いやそれぞれの特徴、どんな場所に使うのが適しているのかを考察していきます。

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ガラス、アクリル、ポリカーボネートの特性比較一覧表を作りました

知りたい情報が一つにまとまった表がなかったので作ってみました。

ガラス アクリル ポリカーボネート
強度
割れやすい

ガラスの50倍

ガラスの250倍
傷付きやすさ
傷が付きにくい

ガラスより付きやすい

傷が付きやすい
透明性
92%

93%

89%
耐熱性
380℃

-30〜80℃

-100〜140℃
耐候性
雨風や太陽光で劣化しない

紫外線による変色、透明度低下が少ない

長期間の紫外線により変色する可能性有り
加工性
加工が難しい

加工しやすい

加工が難しい(中空ポリカは加工性◎)
重量 ×
重い

ガラスの半分

ガラスの半分
難燃性
燃えない
×
燃えやすい

燃えづらい
紫外線カット ×
カットしない

多少カットする

カットする
コスト
安め

高い

高い(中空ポリカは安い○)

ガラスの特徴:美観や耐候性に優れるが重さ割れやすさがデメリット

ガラスのメリット

ガラスの性能で特筆すべきは「傷が付きにくい」「耐熱性・耐候性」に強いことです。

ガラスはアクリルやポリカーボネートと比べて表面が硬く非常に傷が付きにくいという特徴を持っています。そのため美観を気にする箇所に使用するのに向いています。

さらに耐熱性は常用110℃、最高380℃と高く、太陽光による紫外線で劣化することがほとんどない耐候性を持っています。

暑くなる場所でも使える、紫外線や雨風で傷や劣化を起こしにくいという耐候性の高さ。ここまでの特性を見れば分かる通り、やっぱり住宅の窓に向いているんですね。(今更何を言ってるのって感じですが…笑)

他にも92%と透明度が高い。不燃性という特徴があります。加工を含まなければ板単体のコストは安めです。

ガラスのデメリット

一方、ガラスの最大の欠点と言えば、耐衝撃性に弱く割れやすい事。

外に晒される窓に使われるには明らかに大きな欠点であり、住宅の最大の弱点でもありますね…。実際空き巣なんかでも窓が狙われますし。

それでも窓にガラスが使われる続けるのはコスト、美観、耐候性の面で他に勝てる素材がないからなのでしょう。

また複雑な形への加工が難しく、DIYなどで素人が扱うには少しハードルが高いです。重さもアクリル、ポリカーボネートと比べて2倍ぐらいの重量が有ります。

ちなみにデメリットか分かりませんが紫外線を通します。そこを改良したUVカットガラスやガラスに貼るUVカットフィルムもあります。

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アクリルの特徴:強度はガラスの50倍!透明度もピカイチだが熱に弱く使用場所を選ぶ

アクリルのメリット

ガラスと比べるとアクリルは圧倒的に割れ難いという長所があります。その強度はなんとガラスの50倍。

さらにガラスをわずかに上回る93%の透明性、接着剤での重ね貼りなどの加工性の良さ、圧力に強い柔軟な弾力性を持つ凄い素材。その特徴を活かして、水族館の大水槽にも使用されたり飛行機の窓にも使われています。

そのわりに、重さはガラスの半分と取り回しの良さが目立ちます。

接着性やアクリルカッターでの切断性も良いのでDIYでの使用も加工性が良く工作に重宝します。

紫外線にさらされても劣化や変色しづらい耐候性を持つので屋外での使用にも適した耐久力もあり、ガラスと違い多少の紫外線カットが見込めます。(UVカット強化アクリルも存在します:UVカットアクリル板って何?何が違うの?)

アクリルのデメリット

メリットだけ見ると夢の素材のようで、「ガラスは全部アクリルに置き換えてしまえば良いじゃない!」と思いますがアクリルにもいくつか弱点があります。

注目すべきデメリットは熱に弱い事。80℃ぐらいで変形し始めると言われています。

夏の車内のダッシュボード付近は条件が合えば80℃近くまで上がる測定結果もあるので、温度が上がりやすい場所での使用には注意が必要。(参考:真夏の車内温度 JAFユーザーテスト

自作した自宅の内窓には最初、アクリルを使おうと思っていたのですが、直射日光の当たる窓は内窓とガラスの中間層が高温になるので結構際どいんですよね…。結局内窓にはこの後紹介するポリカーボネートを使う選択をしました。

では、ガラスのように住宅の窓には使えるの?と言うと、それもまたクリアしづらい問題があったりします。

アクリルは住宅窓のような大きさで使うと、メリットでもあった柔軟性が逆にデメリットになってしまい、ガラスと同等の薄さだとたわみが問題になります。(参考:アクリル板・ポリカーボネート板の推奨板厚計算(たわみ量計算))

かと言って、たわみを抑えるために厚みを増やすと今度はコストが高すぎるのです。

他にも表面はガラスより傷が付きやすく、窓のような風に晒され美観を求められる箇所での使用にも考えものです。

また燃えやすい素材な為、防火面と防犯面では弱点となってしまいます。破ることはできなくても火で炙れば簡単に穴が開いてしまうんですね。

室内の仕切りガラス的な用途や通路などの接触性が高い場所に使うと言った適切箇所での使用が必要ですね。

ポリカーボネートの特徴:ガラスの250倍の強度で熱にも強い優れもの。しかし表面がアクリル以上に傷付きやすいため美観目的には不向き

ポリカーボネートのメリット

アクリルで強度がガラスの50倍!凄い!とか言っていたのですが、ポリカーボネートの強度はなんとガラスの250倍です。この素晴らしい強度から機動隊の盾から戦闘機の窓、iPhone5Cなどスマートフォンまで幅広く使われています。

さらにアクリルよりは耐熱性が高く130〜140℃ぐらいまで耐えらるので、電子レンジOKの耐熱食器や哺乳瓶などとしても売られています。

アクリルとは違い燃え広がり難い性質があり、火種を話せば自己的に鎮火します。

アクリルと同等に軽くガラスの約半分の重さ。紫外線をカットする性質を持ちます。

ポリカーボネートのデメリット

ポリカーボネートの最大のデメリットはアクリル以上に傷が付きやすい事。

美観がそれほど気にならないテラスの屋根などには屋外でも使われたりしますが、美観が重要な窓には不向きです。

また耐候性が低いのも欠点です。紫外線をカットするメリットがある反面、それは吸収してしまうことも意味するので、長期間の紫外線に晒されると変色したりすることも。(ただし耐紫外線を強化したポリカも売られているようです)

「防ぐ」ための素材としては優れていますが、「魅せる」ための素材として利用するには環境を適切に見極める必要があります。

切断などの加工性が悪いのも難点。ただし中が空洞になった、中空ポリカーボネート(ツインカーボやハモ二カーボ)はカッターで簡単に切断することができます。

コストはアクリルと同等かそれ以上に高いです。(中空ポリカは安い)

どんな場所にどの素材を使うのが適切か見定める必要がある

強度があるのに傷つきやすかったり熱に弱かったり、はたまた割れやすいのに傷に強かったり耐候性が強かったり。

それぞれどの素材もメリットデメリットがあり全てを満たす夢の素材は無いんですよね。だからこそその特性を知って、その場所に適切な素材を見定める必要があります。

余談ですが、僕は自作した内窓の中空ポリカーボネートを選び使いました。

理由は「中空層があるため断熱性に優れる」、「夏の直射日光にも耐えうる熱耐性」、「カッターでカットできる加工性の良さ」、「コストの安さ」、「軽い」の5つの条件が理想的だった為です。

もしかしたら数年後に紫外線で黄ばんだりするかもしれませんが、その時はその時で中空ポリカ板だけ取り替えようと思っています。

内窓を自作した話もどうぞ

中空ポリカで作った内窓のおかげで、体感できるぐらい部屋が暖かくなりました!

作った過程は以下の記事で解説しています。

>>中空ポリカで見た目も満足な内窓を作る【断熱性能大幅UP!】

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