暑過ぎる部屋の天井を剥いで、天井裏に断熱材を入れる
3階にアトリエを作ろうと思い立ち、DIYで改装を始めます。しばらくシリーズもので投稿する事になりそうです…!
今回は夏になるとサウナ並に暑くなる部屋の天井を剥いで、断熱材を仕込んでいきます。
部屋が暑くなる理由はなんとアレがアレなことが原因でした。この家思っていた以上にスカスカです…。
Youtubeも更新しているので、細かい動作を見たい方は動画でどうぞ!
目次
石膏ボードの天井を解体する
今回リノベーションに取り掛かる部屋は、戸建ての最上階である3階。天井の上はすぐ屋根裏の空間に接しています。
広さは6畳弱、約9㎡ほどの小じんまりした部屋です。
始めはわざわざ天井を解体せず屋根裏に入って、天井裏に断熱材だけ入れようかと思っていました。しかし屋根裏部屋の荷物を片付けるのが面倒だし、天井も板張りに一新したいので天井を解体することにしました。
断熱材だけ入れたい方は、屋根裏に入って天井を踏み抜かないように気を付けながら断熱材を隙間なく敷くのでも良いと思います。まあ天井取っ払った方が入れるのは簡単ですが、天井を直すのもまた大変ですからね。
断熱材の敷き方は記事の下の方でお話しします!
まずは「廻り縁」を剥がす
天井を解体するために、まず手を付けたのが「廻り縁(まわりふち)」と呼ばれる見切り材です。
天井に接する壁にぐるっと囲うように付いているこの板を最初に外すと天井の解体もスムーズに進みます。
マイナスドライバーや釘抜きを差込み、テコの原理で浮かせてあげると簡単に剥がせます。
この要領で部屋一周全て剥がしました。
石膏ボードの天井は柔らかいので簡単に剥がせる
続いて石膏ボードの天井をぶち壊していきます。石膏ボードは柔らかいのでハンマーで叩けばOK。
少し穴が空いたら、そこから手で剥がして拡げます。
ちょうど部屋の半分剥がし終わったところ。
勘の良い方は気付いていたかもしれませんが、なんと全く断熱材が入っていません…!築25年ぐらいですが信じられません。
住宅の断熱には、屋根で断熱する「屋根断熱」と天井裏で断熱する「天井断熱」の2種類があるのですが、この家は屋根断熱をしている訳でもありません。まさしく無断熱です。
真夏の太陽光の熱が直に部屋に届くのですからそりゃあ暑い訳です。壁にはちょくちょく断熱材が入っていますが、天井がこれでは意味がないですね。
嘆いてもしょうがないので、もう半分の天井も剥がしていきます。
と、ここまできて何故か2つだけ断熱材が乗っていました。ここを建てた大工は何を考えて仕事をしていたのでしょうか。。。小一時間問い詰めたい気分です。
石膏ボードを留めていたビスを抜いておく
ボードは剥がし終えたのですが、ボードを留めていたビスが残っています。
これを残しておくと、断熱材を仕込んだ後に新たな天井を貼ることができないので外します。
電動ドライバーで地道に一つ一つ。。。
手動ドライバーでも外せますが作業量的に無理ゲーです。
全部取り終え綺麗になりました!
ちなみに余談ですが、僕が天井を剥がすのはこれで4度目になります。
初めては自宅1FのリビングをDIY経験ゼロでリノベーションし始めた時。この時は恐る恐るでした。
2回目はヘルプの依頼をもらった築50年の戸建て。
3回目はビルのオフィスをスケルトンリノベーション化したとき。
4度目が今回です。まさか人生でこれだけ天井を剥がす機会に恵まれるとは思っていもいませんでした。
天井と壁の一部に断熱材を仕込む
天井の撤去が終わったのでいよいよ断熱材を仕込んでいきます。
壁に気流を止めるための断熱材を入れる
天井に仕込む。と言いつつ壁の断熱も割とスカスカなので気持ち程度に対処することにしました。
天井裏から見た壁はこんな感じで何も入っていない部分がほとんどです。
間仕切り壁の中もスカスカ。
天井裏から伝ってこの隙間を流れる気流を止めるため、上部だけ断熱材を詰めることにしました。空気の動きを少なくしてあげるだけで少しはマシかな…と。
本当は壁も全部剥がして断熱材を仕込みたいんですが、剥がした石膏ボードを処分するにもお金が掛かります。新しく壁を貼る材料費も考えると最小限の対処をすることにしました。
調達した断熱材は以下。
グラスウールと呼ばれる種類の断熱材でコストがとにかく安いです。
そのままだと長すぎるので、半分にカット。中身のグラスウールを直接肌で触ってしまうと、細い
ガラス繊維が肌に刺さって丸一日チクチク痒くなるので注意して下さいね。手袋や長袖を着ての扱いがオススメ。
袋に文字が書いてある方を外側にして半分に折り畳み、壁の上部に隙間ができないよう詰め込みます。断熱材の切り口は上にくるように。
これを全ての隙間に詰め込みました。
上述しているように、これにどこまで効果があるか分かりません。
実際に間仕切り壁内部の気流止めとして、このような施工方法はあるんです。空気の流れを止めるのが断熱の基本ですから。しかし今回は外壁側の壁がスカスカなので条件は同じではありません…。
まあプラシーボ効果で既に元は取れている計算です。笑
天井の下地(野縁)の上に断熱材を乗せる
ようやく天井も断熱材を仕込んできます。
使うのは厚み100mmと断熱性能も良いロックウールを選びました。グラスウールとロックウールは原料がガラス繊維と石由来の繊維で違うだけでそこまでの違いはありません。
吸湿性能はロックウールが優れていてカビ難いとの話もあります。違いは以下が参考になります。
>>断熱材でよく使われるロックウールとグラスウール、どう違う?
※ちなみに断熱性能は10Kなどの密度数値で表され、この[密度×厚み]があるほど高くなります。
開封すると2倍ぐらいに膨らみます。これだけ入ってるので纏まっていた状態では結構重く3階まで運ぶのに苦労しました。。
ちなみに断熱材が詰められた透明な袋はただの袋ではなく、防湿シートになっているので袋から出さないように扱います。
防湿袋に入っていないタイプのグラスウールやロックウールも売っていますが、結局防湿シートを貼らなければならないので最初から袋に入っているタイプの方がDIYではお手軽で圧倒的におすすめです。
下地(野縁)の隙間から入れ込んで、
隙間ができないように詰めて敷くのが最大限断熱性能を高めるコツです。
途中、野縁を吊っている木材でわずかに隙間ができてしまう箇所がありました。ロックウールにカッターで切れ込みを入れて隙間ができないようにジャストフィットさせてあげます。
ロックウールにも表裏があり、文字の書いてある面には「この面を室内側に密着するよう施工して下さい」と表記があります。
こんな要領で敷き詰めていき、いよいよ最後の一つに。
全部塞がる前に天井裏を覗いてみると光も漏れていないので中々良い出来なのでは?(左上に見える2つの光は屋根裏部屋の換気口です)
全て終わったー!!と思って見渡したら一つだけ逆に乗せていました。。。笑
これを裏返して完成!
DIYでの断熱材敷きこみが完了
なんか既に涼しい気がします。気のせいかもしれません。
そんなに難しいものでもありませんが、初めての断熱材充填にしては上手くやれた実感があります。
断熱材でも整然と並んでくれる美しいですね。下から詰まっている様子を見上げると達成感すらこみ上げてきます。
天井を壊さず天井裏に断熱材を敷くだけでもOK
前述しましたが、屋根裏部屋から天井裏の様子を確認できて、なおかつ天井裏に人が入れる十分な隙間があればわざわざ石膏ボードの天井を解体しなくても断熱材は敷けます。
隙間なく断熱材を充填することができるならば全く問題なしです。
今回僕は天井を木の板(羽目板)に張り替えたかったので天井を解体しました。
まあ天井を無くした方が断熱材を入れやすいとは思いますが、誰もが天井を解体できる環境ではないので気軽に断熱したい人は天井裏に入って断熱材を敷きましょう。
グラスウールやロックウールは扱い方に注意
最後に注意点です。今回使ったグラスウールやロックウールはコストが安く気軽に調達できる反面、扱いには少々デリケートな面があります。
よく言われるのが、長期間湿気を吸って籠もってしまうと繊維が縮んで固まってしまう性質があるようです。(僕も実際になっているのを見たことがある訳じゃないです)
もしそうなるとふっくらした空気層を失うことになり断熱効果が得られなくなります。それどころか一歩間違えるとカビなどの温床になることもあるようです。
DIYで施工する場合正しい使い方を認識して、メンテナンスや確認できる環境を用意してあげることも重要なのではないでしょうか。
僕が見た中では断熱材メーカーがまとめている動画が一番分かりやすかったので貼っておきます。
天井解体で出た石膏ボードの廃棄の仕方に注意!
最後の最後に石膏ボードの廃棄方法について触れておきます。
じつは石膏ボードは燃えるゴミや燃えないゴミのように捨てることができません。産業廃棄物という分類に属していて、回収してもらうのにお金が掛かります。
6畳弱の部屋の天井を解体するだけでこれだけの量の石膏ボードゴミがでます。
なるべく細かく割ったりしてガラ袋3袋分です。(以下4袋ありますが一つは剥がした壁紙なので燃えるゴミに出します)
これで処理費にだいたい1万円しないぐらいでしょうか。結構バカにできない費用ですよね。。。
石膏ボードの処理経験に関しては、以前1階の解体をした時にも詳しく書いたので以下の記事も合わせてどうぞ。
参考記事:セルフリノベ・リフォームで出た廃材の処分費用&処分方法
今回使った工具・資材
・ハンマー:廻り縁、天井解体に利用
・電動ドライバー:ビスを外すのに利用
・断熱材
【作業記録はYoutubeを先に更新しています。チャンネル登録してもらえると泣いて喜びます!】
次は天井に杉の羽目板を貼って天井を仕上げていきます!
次回は天井に羽目板を貼っていきます!僕の中では既にモダンな雰囲気に仕上げていくためのイメージに板張り天井は欠かせないのです。
これがまためちゃくちゃ良い雰囲気になります。お楽しみに…!
質問でも感想でもお気軽にコメントどうぞ!