失敗しないオスモカラーの塗り方。無垢フローリングにメンテナンスオイルとして使ってみた

木材のオイルフィニッシュ塗料として世界中で信頼され使われているオスモカラー。日本でもとても人気のオイルです。

前回、自宅の和室の床にDIYでヒノキのフローリングを張ったのでオスモを塗装をしてみました。

オスモカラーは塗った後の触り心地や撥水性・汚れにくさの機能面もトップレベルなのですが、今まで使った木材用オイルとしては取り扱いも少々難しく感じました。

この記事では、塗り方の基本から塗るときに注意するポイント、塗った後の質感など詳しくお話していきます。

檜のフローリングを張った話は以下から。

>>【世界一分かりやすい】独立した和室を畳から無垢フローリングにDIYする方法

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オスモカラーは厚塗り注意!表面がベタベタになるよ

塗る作業に入る前に話しておきたいことがあります。それは今まで使ってきた木材用オイルより塗装の難しさを感じたということです。

オスモはドイツ産で安全な植物油ベースの自然塗料です。植物オイル(ひまわり油、大豆油、あざみ油)と植物性ワックスでできてます。他のオイルフィニッシュ塗料と違うのは、オイル成分だけでなくワックス成分が入っていること。

ワックスが入ることでマットな自然な質感だけど高い防汚性という特徴があります。ウレタン塗装のように塗膜を作らないから木の調湿性も妨げません。だからこそ他のオイルより若干扱い難しいんだと感じます。

ちなみに今まで木材のオイル塗装には「ユーロオイル」や「ワトコオイル」を使ったことがあります。ユーロオイルを無垢フローリングに塗った時は以下の記事の通り。

厚塗りが失敗の原因に。薄く塗ることを心がける

端的に話すと失敗する要因は塗料の塗りすぎです。

塗料が木に吸収されながら乾燥するオスモは厚塗りしてしまうと、吸収できずに表面に残った塗料がベタベタな状態のまま残ってしまいます。

オスモの缶の蓋にも「厚塗りによる失敗に注意!」と書いてあります。

実はこの表示を見て厚塗りするとどうなるんだろうと、フローリングを塗る前にテストしてみたんですが、見事に表面がベタつきました。しかも拭いても取れない。。。

とにかく厚く塗らないのが上手く仕上げるコツ!!薄いとオイルの効果が弱いのではと心配になるかもしれませんが、二度塗りするのでしっかり浸透します。もちろん二度目も薄く塗ります。2度目の方が木材にオイルが吸収されにくいので厚塗りが致命的になりそう。

今まで使った他のオイルも厚塗り後放置するとベタベタになってしまいますが、表面に残った余分なオイルは拭き取る仕様でした。一方、オスモは拭き取らず放置して仕上げる仕様。塗るときの量が肝心です。そこの差が難しく感じた点でした。

無垢フローリングにオスモカラーを塗る手順・方法

前置きの注意点が長くなりましたが、実際にフローリングを塗っていく作業に入ります!

1.紙やすりを掛ける。→ 2.壁を養生する。→ 3.オイルを塗る。の3ステップです。

オイル掛けの前に木材に180〜240番の紙やすりを掛けて整える

木材をオイルフィニッシュで仕上げる時の定石として、最初にヤスリを掛けて表面を整えてあげます。

今回は調達したフローリング表面が多少荒かったので180番の荒さを全体に一度掛けました。元からある程度整っているなら240番ぐらいが良いかと思います。

電動サンダーに紙やすりをセットして木目に沿って地道にヤスリます。

小さい家具なら手でヤスっても良いのですが、6畳のフローリングともなれば労力的にも時間的にも電動サンダーを使うことを強くおすすめします…!正直手ではシンドイです。

壁をマスキングテープなどで養生する

床のヤスリ掛けが終わったら今度は壁をマスキングテープで保護しました。正確には壁だけでなく床の境目もです。

とりあえずオイルが付いて欲しくない箇所はマスキングします。

これはまあ難しい作業でもないので簡単に終わりました。

オスモ フロアークリアーを無垢フローリングに薄塗り

以下の自分で張った檜の無塗装フローリングにオスモを塗っていきます。

オスモカラーと言っても色々種類があります。

フローリング用に用意されてるオスモは大きく分けて以下の3種類。

フロアークリアー(「2~3分つや」と「つや消し」)
→フローリング用のオスモの定番商品。自然の木の良さはそのままに、撥水性、防汚性をもたせ、表面の耐久性を向上させる。乾燥時間は12時間。

フロアークリアーエクスプレス(「2~3分つや」と「つや消し」)
→定番品のフロアークリヤーの速乾タイプ。乾燥時間が3〜4時間と速乾性が売り。1日で2~3回塗りができる。

フロアーカラー(「3分つや」のみ)
→定番品のフロアークリヤーに色を付けた着色タイプ。フローリングに着色したい場合はコレ。ナチュラル・ホワイト・ハニー・アンバー・テラ・ブラック・ライトグレーの7色がある。

今回使ったのは定番品の「フロアークリアー(つや消し)」です。フロアークリヤーという名前ですが家具やおもちゃの塗装にも使えると缶に説明書きがありました。

実は他の選択肢として「フロアーカラーナチュラル」と迷いました。

何が違うかというと、僕が調達した「フロアークリアー」の方はクリヤーと言っても仕上がりは木材が濡れ色に落ち着きます。一方、「フロアーカラーナチュラル」は少量の白顔料が配合されていて白木のように仕上がるようです。無塗装の色に近くなるという解釈で良いかもしれません。

今回は濡れ色になるぐらいがちょうど良いかなと思い、定番のフロアークリヤーを選択しました。

開けてみると中は白濁したとろみのある液体。成分が沈んだりしているため缶を開ける前に振ったり、割り箸などで良くかき混ぜます

塗料トレイに移して、刷毛に付きすぎないように良く濾します。

塗り広げるのに使ったのはオスモカラー純正の「コテ刷毛」。「筆型の刷毛」より塗りムラが出にくく薄塗りもしやすいんですよこれ。

順序としては部屋の奥から塗り進めて、入り口部分を最後に塗ります。塗った箇所は踏まずに出れるように。

塗るときは塗料を乗せるのでは無く、木目に沿って擦り込むように塗り広げる感じで。

左が塗った箇所。右が無塗装箇所。適度な落ち着いた色になります。

この境目が乾く前に塗り継がないと、塗り継ぎ痕が残るようなので塗るときは休憩を挟まず一気にやった方がいいです。

塗った直後はテカテカしてますが、乾けばマットな質感になります。

基本通りに薄く塗り広げれば拭き取らずにOKです。オスモ公式にもそう書いてあります。フロアークリアーには滑り止めの微粒子が配合されているため拭き取ってしまうと、滑り止め成分も一緒に拭き取られてしまい滑りやすくなってしまうようです。

しかし、もし厚く塗りすぎてしまった場合は乾く前に布で軽く拭きとるのも有りじゃないかと思います。ベタベタになるよりマシですから。20分以内ぐらいだったら拭き取れる模様。

次の日2度塗りするので、乾かないように塗料を少し継ぎ足してコテ刷毛と一緒にラップで包んで保存しておきました。

1日経ったフローリングの状態が以下。さらっと乾いてて良い感じです。

12時間以上空けてから2度塗り

缶に記述されてる説明では「乾燥時間は12時間。12時間以上経てば2度塗りOK」と書いてあるので1日経ってから2度塗りを行いました。

塗装方法は全く一緒!2回目も薄めに塗り伸ばします。その後また12時間経てば完了。

ちなみにオスモは少量でもかなり伸びが良かったです。6畳(約10㎡)の部屋2回塗って750mL缶の1/4ぐらい残ってしまいました。※缶には750mL2回塗りで約5畳と記載されてます。

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仕上がりはマットで自然な肌触り

乾けばマットで何も塗っていないかのような自然な質感。とても良い!さすがオスモ。

色味も無塗装の時からそこまで変わっていないように感じます。

試しに水を垂らしてみると良く弾いてくれます。5分ぐらいこのまま放置してみても全く浸み込みまず機能面でもさすがです。

気になった点を上げるとすれば、靴下で歩いたときに無塗装の状態より少しだけ滑るように感じました。と言ってもバタバタちょろちょろする息子を見てそういえばと気付いたぐらいなので、大人が歩く分にはほぼ気にならないと思います。

使った工具と材料

Bigman(ビッグマン) 紙ヤスリセット #180 5枚セット 紙やすり サンドペーパー 研磨 セット
ビッグマン(Bigman)

オスモより安価なユーロオイルもおすすめ!

今回、和室に貼った床にはオスモを使いましたが、リビングに貼ったオークの無垢フローリングには「ユーロオイル」という国内企業が作っているオイルを塗りました。

これが値段も安くて性能もなかなか良いではないですか。以下の記事でユーロオイルを塗った時の経験談を書いているので見てみてください。

>>無垢フローリングにオイル塗装をする

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