DIY脱素人感を演出する皿取錐という工具。ビスによる木材割れを防ぎ、かつ綺麗に仕上げる
「皿取錐」という工具、一般的には聞かない名前の名前ですよね。
簡単に説明するとビス打ちのための下穴を開ける工具なのですが、普通のドリルビットより便利な機能があります。
私もかなり愛用している工具でDIYにおいて出番も多いのです。この便利さは皆に伝えなくては…!ということで、この記事では皿取錐の使い勝手やメリットを紹介していきます。
目次
下穴開けとビスの皿取り加工が一度にできる皿取錐(さらとりきり)という工具
皿取錐の特徴は、下穴を開けるためのドリルの役目にプラスしてビスの皿頭の部分も削り取ってくれることにあります。
細いドリルの根元部分が円錐形になっているのが見えます。この円錐部分でもゴリゴリ木材を削れる形状になっているんです。
ドリルの下穴を開ける役目と、面取りカッターで皿取をする役目の2つの機能が皿取錐1つの工具でできちゃうんですね。
実際に削ってみると以下の通り。木材も円錐状に削れているのが分かります。
細いドリル部分は交換が可能なので、ドリルを長いものに変えたり万が一折れても安心。
では、ビス皿の部分まで削って何のメリットがあるのか?というと、メリットは主に2点。それぞれ見ていきましょう。
ビス皿と木材の表面のツラが合うから仕上がりが綺麗
一つ目のメリットは、揉み込んだビスの皿と木材の表面がツライチになる事で仕上がりが綺麗に収まること。
ビスが見えているので美しい仕上がりとまでは言いませんが、ビスが見える仕上げにするなら皿取錐を使うと断然綺麗に仕上がります。
僕は普段、仕上げの綺麗さを気にしない場所のビスを打つ時、下穴を開けるのが面倒くさくて、下穴なしで直接ビスを打ち込むことも多々あります。
皿取錐を使わずに直接打ったビス跡は、以下のようにビス皿の周りにバリみたいのが出てしまったり、打ち込みすぎてビス皿と木の表面に段差ができてしまったりするんです。
DIYではダボ埋めをせずビスを隠さないで仕上げてしまうことも多いのでこれがあると便利なんですよ。
家具作りで美しく仕上がるのはもちろんのこと、ハードウッドでウッドデッキを貼る時なんかは木が硬くて皿取をしないと以下のようにビス皿が入りきらず中途半端になってしまうことも。(この画像はハードウッドじゃないので入りますが雰囲気だけ…)
ビスが途中で折れることも防いでくれ、かつ綺麗に仕上がるんですから使わないという選択肢は無いですよね。
割れが起こりやすい細い木材にビスを打つ時の割れを防ぐ
2つ目のメリットは、細い木材の割れる確率を限りなくゼロにしてくれること。
以下の画像みたいに細めの木材ってそのままビスを打つと良く割れることがあるんですよ。
しかし皿取錐を使えばこんな失敗もなくなるんですよね。
先ほども写真で登場した細い角材。あれ棚に引き出しを作るときに使った資材なんですが、皿取錐があったおかげで割れることなくビス打ちして取り付けることができています。
画像:アンティーク感のあるスライドレールを使わない引き出しを作るより
普通のドリルで下穴を開けてもある程度割れを防ぐことはできますが、やはり体積の大きいビス皿が入ったときに割れることがあります。
繊細な木材を扱う時には皿取錐があると間違いない。僕は信頼して使っています。
セットで売ってる埋木錐を使えば、皿取錐で開けた穴のサイズの埋め木(ダボ・木栓)が作れる
さらに皿取錐はセット売りしている埋木錐と一緒に使うとさらに便利。
埋木錐はダボ木をくり抜く工具で、皿取錐で開けた穴と同じ径のダボを作り出すことができます。
共木(同じ木材)でダボを作れるので、素材感が同一なため埋めたダボ埋めしたあとが目立たず自然な仕上がりになるんです。
ドリルを作っているスターエム公式から分かりやすい動画出ていたので貼っておきますね。
要するに、ダボ埋めどきには皿取錐は下穴とダボ穴を同時に開けられる優れものなんです。
ダボ埋め作業もするかもしれない人はセット品を買っておくといいかもですね。
素人が作った感を減らせる皿取錐
僕は個人的に素人が作った感が出ないDIYを目指して家のリノベーションも家具作りもしています。
その素人感を確実に減らす一因となっているのがこの皿取錐なんです。
繊細の木の割れを起こさなかったり、バリを出さなかったり、面の揃った綺麗な仕上がりだったり。完成度を求める人は持っていると何かと出番の多い工具です。
ビスを見せない木材と木材の繋ぎ方としてダボ継ぎという方法もあり
今回はビスが目立たず綺麗に収める方法を紹介しましたが、木材自体に加工跡を残さずもっと綺麗に見せられるダボ継ぎという方法もあります。
難易度は上がりますが失敗しないテクニックを以下で紹介!
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