セルフリノベで天井を抜いて3年。暮らして感じたメリット、デメリットを話す
部屋をセルフリノベーションして住むようになってから、早いもので3年が経ちました。
3年前の当時、悩んだ末に勢いに任せて元からあった天井をぶち抜いて部屋の天井高を上げたんですが、天井を上げることでどんな影響があったのか。実際住んでみて分かったこと・気づいたことが多々あります。
今回はそんな木造構造表しの天井で暮らして感じたメリット・デメリットについて書きました。以下は天井を抜いた当時の作業記録です。
メリット
まずはメリットから解説していきましょう。
開放感がある・部屋が広く見える
僕はこのメリットを享受したくて天井を抜きました。
リノベ前は2.4mだった天井高はリノベ後2.9mに。数字で見るとたった50cmですが、体感する部屋の広さは大きく異なります。
天井が50cm上がった時の感動の記事も書いています。
今考えても解体時に思い切って天井も抜いて良かったと心底思っています。チキンな僕は部屋を解体していた当時、「本当に天井壊しちゃっていいのかな…」とか「自分で修復できんのかな…」とビビッて悩んでましたからね。笑
実際、会社や他人の家にお邪魔してから自分の家に帰ってくると空間が広くて気持ち良いというか、スカッと突き抜ける感覚があります。
梁や配管などの構造が見えるだけで多くの量産型住宅とは違う特殊な部屋になる
僕はいままで会社の転勤や結婚が理由で4回引越しをしたことがあります。
実家も含めて5件の家に住んだのですが、だんだん自分の中で日本の住宅に対する不満のようなモヤモヤ感を感じるようになっていきました。
しばらくそのモヤモヤが何なのか分からず言葉にできませんでしたが、その正体が分かったのは4件目の物件を選んでいる時でした。
賃貸物件の内覧にいくら行っても「どれも同じ部屋でつまらないこと」「部屋が人工素材ばかり」なんです。 合板のフローリングに同じようなエンボス加工の壁紙、プリント合板の建具。全部同じ量産されたかのような箱。ほんとつまらんわ…
どの物件も個性がなく、なんの魅力もありません。あえて言うなら窓から見える景色に違いうくらいでしょうか。コストばかりを重視した日本の量産型住宅に辟易していました。
まあ、この経験がつまらない部屋をぶっ壊そうという決心を僕に与えセルフリノベーションを始める動機にもなったわけですが。今では他の家とは一線を画す、自分で作ったこの部屋に満足しています。
デメリット
3つほど気になる点があります
空間の体積が広がるため冷暖房効率が悪い
先ほども言ったように、我が家の場合は既存の天井を抜くことで50cm天井高が上がりました。
その結果、エアコンの効きが以前より鈍くなり、適温になるまでの時間が伸びたと感じています。とりあえずエアコンの機種も変えずなんとかなってますけどね。
単純に考えて広くなった部分を暖めるのに電気代が余計に掛かります。実際住んでいる分には極端に電気代が上がった実感は無いですけど…支出に無頓着なだけだろうか。笑
さらに天井が高いと冷たい空気と暖かい空気が混ざり難く上下二層に分離しやすくなります。それを解消するために導入したのがシーリングファンです。 ちなみにシーリングファンは自分で設置しました。シーリングファンの効果は絶大です。
しかしこの冷暖房効率の問題に関しては、天井を抜かなくても天井高のある部屋全てに当てはまることです。吹き抜けのある部屋やロフトがあって天井が高い部屋はシーリングファンをつけるかサーキュレーターで空気をかき混ぜるのが効果的でしょう。新築であれば床暖房の導入も良さそうですね。
ほかにも、コルクマットを引いたり敷くだけの無垢フローリングを引く事で日々を快適に暮らすことができます。エアコンの効きが悪くなったことに対してはいろいろな工夫で対策が立てられます。
天井を抜いたことで断熱効果が低くなる
木造一戸建てで天井の石膏ボードを抜くと、二階の床が一階の天井になります。
よって二階の床が冷えると直に一階の室温にも影響を及ぼします。これは夏の暑さも同じです。いままでは天井裏に空間があったため二階のフローリングが冷えてもダイレクトに一階の部屋に影響するものではなかったんです。
結局このデメリットも電気代が余計に掛かるということに繋がります。
このデメリットはもう開放感とトレードオフだと覚悟してリノベーションしたので特に対策はしていません。二階の床にカーペットでも敷けば少しは対策になるかも。
戸建ての場合、上の階の音が直に聞こえる
先ほども言いましたが、一階の天井は二回の床です。ベニヤ板とフローリングの約30~40mmの板が間にあるだけ。よって足音も大きく聞こえます。
上の部屋で何か物を落とせばどこに落としたのかわかるレベルです。これは想像していた以上でした。
うちの場合は2階はほとんど使ってないため気になりませんが、1階が寝室で2階がリビングとかだと先に寝る人は気になるでしょうね。
無理やりポジティブな捕らえ方をするなら、いつも家族の存在を感じられる安心感のある家って感じでしょうか。笑
何を優先するかは人それぞれ
これらのデメリットがあったとしても、僕にとっては部屋の開放感と木造構造の見える天井というメリットの方が大きかったです。デメリットは挙げたものの現状わりと快適に暮らせてます。
しかし電気代が増すのが嫌だったり、住まいが寒冷地だったりしたならば天井は抜かないという選択肢もありだと思ってます。もし天井ぶち抜きを企んでる方がいたら、これらを踏まえて許容できるのか考えてみてくださいね。
また、僕はDIYで天井を抜きましたが、既に住んでいたり家族がいるなら業者に任せる選択肢もあります。DIYだと天井を抜く作業自体は簡単ですが、そのあとの壁の補修が結構大変だからです。(参考:部屋の天井を抜いた後の補修。間仕切り壁を作るための下地を組む)
天井を上げるリフォームを考えているなら、とりあえずネット上での一括見積もりを取ってみるのも手です。一回の情報入力で複数社から見積もりがもらえるため競わせて最安値が分かります。相場が思っていたより高ければ見積もりより先に進まず断れば良いだけ。予算的に都合が付かなければこのサイトを参考にしてDIYしてもらえれば嬉しいです!
コメント一覧
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貧乏人の為、安い戸建て建売を買おうと考えていますが、リビングの天井高が低いのがどうしても気に入りません。
店舗で天井をスケルトンにしているお店はたくさんあるので、個人の家でもそんなことが出来るのか?している人はいるのか?と思い、
検索したところこのサイトがヒットしました。
無茶苦茶参考に、というか勇気づけられました。
ありがとうございます。
ネット時代のありがたみを感じるとともに、こうして情報をアップしてくれる人がいてとっても感謝です!!!
井上さん
そう言っていいただけると書いた甲斐があります!!
このブログを見て少しでもDIYでできそうなイメージが湧いてもらえれば僕としても幸いです。
このような言葉を伝えてくれる井上さんのような方がいるから、またネット上に経験を共有しようという気にもなれます!本当に感謝です。
なかなかに根気のいる作業もありますが一つ一つ着実にこなしていけば完成するはずです。是非挑戦してみてくださいー!
はじめまして。
私も一昨年の4月から自宅をセルフリノベーションしております。
我が家は築40年程度で25年前に中古で購入しました。
当時はバブルの最終期で、今では考えられないくらい恐ろしい価格でした(笑)
1階で仕事をしておりますので、その部分は業者さんで何回か改装しましたが、2階の住居部は昭和のままでした。
私もSuke様と同じようにじゅらく壁とか合成のちゃっちい素材にずっとストレスを感じていました。
子供が進学・就職で家を出たのをきっかけに、リフォームしようと決断しました。
最初は子供部屋の押し入れと天井を取り払い、隣の部屋の上にロフトを作りました。
暑くなるのは解ってたんで、夏までに天井に断熱材を入れシーリングを付けたまではよかったのですが、予想を超える暑さのため、秋まで工事中止でした。
その後、壁の解体やら免振やらと思いの他に時間がかかり、まだまだこれからやることだらけです。
そんな時にSukeさんのブログと出会い、同じことを考えて実行している人がいるんだと感動しました。
もしよろしければ、我が家の現場写真とかを見ていただきアドバイスなどをいただけたらうれしいです。
宜しくお願い致します。
クロニャンさん
初めまして!管理人のすけです。
木目調などのなんちゃって素材は見るたびにガックリきますよね。。。笑
いつも目に入るものだからこそ家の素材にはこだわりたくなります。
同じ感覚の方がいらっしゃって僕も嬉しいです!
すごく大掛かりにDIYをしているんですね!
僕なんかがアドバイスできるか分かりませんが一応後ほどメールしますね。
(Gメールから送るのでyahooメールだと迷惑メールに入るかもしれません)
はじめまして。年末に中古物件を購入しリノベーションしておりますがどうしても義理の父が天井を張れとすすめてきます(汗)
私自身やりたかった吹き抜けのシーリングファンにしているのですがやはり親世代は天井がないと不安なものですかね(苦笑)
Sho1さん、はじめまして!
なんと…義理の父ブロックですか。。。個人的には耐震が問題ないなら全然良いのにと思ってしまいますが、何かしら不安な点があるんですかね〜。
寒いからとかいろいろ考える所があるのかもしれませんが、論理的に納得させてほしいですよね。笑
天井板を外す長短を検索してここにたどり着きました
我が家はほぼ廃屋で和室六畳間に囲炉裏を切り
天井板付きのまま火入れしたら煙くて目も開けられず
天井板を外して煙抜きをしようかと思案していた次第です
全く無傷の天井板を壊すのは気が引けこちらを拝読しても
まだ決心がつかない状態です
僕も天井を抜くのに最後まで戸惑いがあったので分かります…!
ほとんどの人には家のパーツを自ら壊すという経験がないし、家は傷つけてはならないと小さい頃からの固定概念があるため脳が無意識にストップを掛けてしまうのだと思います。。何も考えずに行動するしかないので僕は友達を呼んで一緒にやることでノリで壊しました。笑
ただ、天井を抜いたとしても元に戻せない訳でもありません。戻したければまた天井を作れば良いだけの話ですから。
対象がいじりなれてない住まいというだけで意外とシンプルなことなので記事に書いてあるデメリットが許容できるなら行動あるのみです!頑張ってくださいー!