SNOWPEAK「たねほおずき」はソロキャンプ・登山・ツーリングに最適なコンパクトLEDランタン【購入レビュー】
「ソロテントで使えるコンパクトLEDランタンが欲しい。」
僕がよくキャンプをする友人たちは関東〜東北まで全員が違う都県に住んでいることから、僕らは全員がソロテントを持ち寄ってサイト内にいくつかのテントを張るというちょっと異色なキャンプスタイルをとります。
このスタイルは「登山でのテント泊」や「ツーリングキャンプ」なんかと通ずるところがあって、各テントに一つの照明が必要になります。さらに僕は車を持っていないので荷物をなるべくコンパクトにしたい。
そんな条件から、いくつかのコンパクトLEDランタンを比較した結果スノーピークの「たねほおずき」を買いました。
この記事では実際使った経験から「たねほおずき」はどんな用途に合うか、とその使い勝手についてレビューしていきます。
コンパクトLEDランタンの中でも、なぜ「たねほおずき」を選んだか
昨今、アウトドアを扱う各社からコンパクトLEDランタンが発売されるようになりました。
例えば、スノーピーク以外ではざっと挙げただけでも以下のような商品があります。
- Black Diamond(ブラックダイヤモンド) オービット
- Black Diamond(ブラックダイヤモンド) モジ
- DOPPELGANGER(ドッペルギャンガー) ポップアップ 2WAY LEDランタン
- ロゴス フルコンソフトランタン
中でも「Black Diamondのモジ」は可愛いし。
「DODののポップアップランタン」はコンパクトで良さそうなんですよ。
では何故、数あるコンパクトランタンの中でスノーピークの「たねほおずき」を選んだかと言うと、購入を決定付けた理由は二つ。
- コンパクトさと明るさのバランスが良いこと
- 明かりの色が一番自然な暖色だったこと
これらが決め手でした。
コンパクトさと明るさのバランスに優れる
手のひらに余裕で収まるコロンとしたその可愛い外観とは裏腹に想像していたより明るい。かといって眩しすぎるという訳でもなく、ちょうど良いリラックスムードを演出してくれます。
明るさで言うと先に挙げたDOPPELGANGERのランタンの方が明るいのですが、重さ・コンパクトさではたねほおずきが勝ります。比較すると以下のような感じ。
たねほおずき | ドッペル2WAYランタン | |
---|---|---|
明るさ | 60ルーメン | 100ルーメン |
重さ | 57g | 140g |
サイズ | 直径62mm×高さ75mm | 直径85mm×高さ50mm(折りたたみ時) |
連続点灯時間 | HI40時間・LOW70時間 | HI25時間・LOW60時間 |
たねほおずきの高さが75mmとなっていますが、上部の取っ手と下部のカバーがシリコンでできているので混み合ったバッグに入れた場合フニャっとさらに小さくなってくれます。実質高さは40mmぐらい。
明るさとコンパクトさは人によってどちらを優先するかですね。僕は電車での移動・山行でも使いたかったので明るさと軽さを両立できるたねほおずきを選びました。
明かりの色が一番自然な暖色光
明かりの色は素敵な時間を送るための重要な要素。
やっぱり自然の中でのキャンプをくつろぎの時間にしてくれるのは暖色系の明かり。検討した他のLEDランタンも全て暖色ではあるのですが、白っぽかったり黄色っぽかったりで納得いかなかったんです。
自分的に一番好きな色だったのが「たねほおずき」。一番白熱灯の色に近いと感じました。さらに自然な感じを演出するのに「ゆらぎモード」というのが搭載されていて自然な火のゆらぎを光の強弱で再現してくれます。ゆらぎは自然な感じでリラックスできるし好きなんですけど僕は使うシチュエーションがあまりありません。笑
思えば「セルフリノベーションした部屋が完成」の記事でも良い色のLED電球を探し求めていたし、照明の色にはうるさいのかもしれません…。蛍光灯の青白い光は食事が美味しそうに見えないですからね。
唯一気になるのはLEDの特性上、高速で点滅して光を出しているので動しながら光源を見るとちらつき(フリッカー)が気になります。どこかに置いたり引っ掛けて動かさずに使うんだったら全然気になりません。
ソロキャンプ・ツーリングキャンプ・登山のシチュエーションに最適
手の平に収まるコンパクトさが魅力的な「たねほおずき」。
複数人で行うキャンプでも使えないことはないんですが、やはりこれ一つでは光量不足です。
たねほおずきは自分ひとりの活動領域を照らす用途でその真価を発揮します。(もちろん数人で小型ランタンを持ち寄っての仕様であれば十分な光量を確保できます。僕が友人とキャンプを楽しむときは基本複数個持ち寄るスタイルです。)
テント内の明かりに
ソロテントを照らすのにぴったりのサイズ。照度的には2〜3人用のテントまでカバーできる明るさです。
たいていのテントには上部に明かりを引っ掛けるための紐が付いてますよね。ここにピョっと引っ掛けると実にちょうど良い。
夜にテントの中で照らすと以下の通り、外にから見ても分かるぐらいの十分な明るさを確保してくれます。夜寝る前には外して手で持ってトイレに行ったりすることもお手軽。
電池持ちが良いから常夜灯としても
コンパクトLEDランタンの中でも電池持ちは飛び抜けて良く「Hiモードで40時間、Lowモードで70時間」点灯します。常夜灯として一晩中付けていても一日での電池切れの心配はありません。
電池がなくなってくると電池の交換を赤い点滅で知らせてくれます。「次回のキャンプでも電池持つかな?」なんて心配することもあるのでこの機能は便利ですよね。
木の枝などに引っ掛けてピンポイントに食卓や手元を照らす
木の枝やタープに引っ掛けてピンポイントで食卓を照らすととても良い雰囲気を演出してくれます。引っ掛ける部分がマグネットになっているので何にでも掛けて照らすことができます。僕らの場合は良い引っ掛ける場所がない場合、テントで使う細い紐を木と木にに結びその紐にたねほおずきを引っ掛けて明かりを確保したりすることもあります。
以前に本物の火を灯すフュアーハンドランタンを買ったのですが、本物のランタンの場合真下は照らすことができないので、どの方向でも照らせるというのは電気の明かりのメリットですね。
磁石部分は以下のような感じで近づけると丸い部分がポコッとくっ付きます。
磁力は結構強くて簡単には外れません。トイレの時など手で持つのが面倒な時ズボンのベルトに引っ掛けたりもしていますが落ちません。人によってはマグネット部分を直接何かにくっ付けたりと使い方の応用ができそう。
破れないシリコンカバーと誤作動防止はツーリングや登山のリュック内でも安心
ツーリングや登山ではリュックないにものを詰め込みますよね。たねほおずきはカバーがシリコン製なため破れることもなく凹んで荷物内で小さくなってくれます。落としてもへっちゃらです。シリコン部分には埃がつきやすい弱点もありますが外して洗うことができるので自分的には許容できてます。
明かりの付け方は電球本体のレンズ部分を長押しする仕様。
ザックの中で誤点灯しないように「電球本体を長押し→ピカッと光ったら1秒以内に指を離す」で点灯する仕組みようになっています。長押ししたままだと点灯しません。そのためザックの中で誤作動で点灯しっぱなしなる可能性はほぼゼロに近いです。ランタンやヘッドライトが誤点灯で肝心の使いたいときに電池切れなんてことを防げるのは嬉しいですね。
操作方法が分かりづらい。[たねほおずきの使い方]
しかし細かい点にも配慮されているのが嬉しい反面、操作の分かりやすさが犠牲になっていて説明書を読まずに初めて使った時には点灯のし方に戸惑いました。
明かりの種類は3種類あります。これが非常に分かりにくい。
説明書でも分かりくいので念のため補足しておくと、以下のように最初の点灯後の電源のクリックの仕方で3種類のモードに切り替わります。
■ゆらぎモード
↓
一回チカッと点灯直後離す[点灯(強)]
↓
電源2回クリック[ゆらぎ(強)]
↓
電源1回クリック[ゆらぎ(弱)]
↓
電源1回クリック[消灯]
■段階的に調光モード
↓
一回チカッと点灯直後離す[点灯(強)]
↓
電源1回クリック[点灯(弱)]
↓
電源1回クリック[点滅]
↓
電源1回クリック[消灯]
■無段階に調光モード
↓
一回チカッと点灯直後離す[点灯(強)]
↓
電源長押しで徐々に光量が弱まるので好きな明るさで離す[点灯(強〜弱)]
↓
電源長押し[消灯]
この操作についてはスノーピークにも多数問い合わせがあるようで、スノピ公式サイトに「たねほおずきの点灯方法を知りたい」というページもあるほど。
買ったら外に持ち出す前に点灯方法を試しておくことをおすすめします。
欠点もあるが使い心地も良く所有欲も満たしてくれる逸品
最後に良い点・イマイチな点をまとめておくと以下のような感じ。
[ここが良い]
- 小さいのに意外と明るい
- 軽い
- 光の色が自然な暖色
- 連続点灯時間が長い
- 引っ掛ける部分のマグネットが強力なのでいろんなところに付けられる
- カバーがシリコンなのでザックの中でかさ張らない
- 誤点灯しない設計
[ここがイマイチ]
- 点灯操作が分かりづらい
- 動かした状態で光源を見るとちらつき(フリッカー)が気になる
既に何度か使っていますが、明るくコンパクトで自然な色味にたねほおずきを買ったことを満足しています。かわいいコンパクトな球体には期待以上の機能が詰まっていて所有欲も満たしてくれました。
ソロテント・ツーリングキャンプ・登山テン泊など使うシチュエーションが一致する人は長く使える良い逸品です。
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